第65回中国留学メールマガジン

china internship program メルマガ VOL.65

☆毎月1回配信☆

 2009/9/30 WED

秋の深まりとともに、行楽シーズンとなりましたね。中国も10月には国慶節を迎え、特に今年は建国60周年ということで各地で華やかな催しが行われます。

アクティブに遊ぶとともに、疲れをゆっくりケアすることも大切ですね。今回は、中国古典医学とその世界観をご紹介していきます。あわせて、春休みにインターンシップにチャレンジした林拓人さんの体験談もご覧ください。

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  1. 「中国風聞帖」  ~ 古きを学び、自分に立ち返る―中国古典医学の魅力 ~
  2. 「光輝歳月」   ~ 金融会社でプレ社会人体験! ~
  3. 「好好学習・天天向上」   ~ 今月のニュースの中国語 ~
  4. 「編集後記」

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1. 「中国風聞帖」   ~ 古きを学び、自分に立ち返る―中国古典医学の魅力 ~

近年新しく登場した言葉"国学熱"(国学ブーム)をご存知でしょうか?今、中国では古典哲学や歴史、中医などがクローズアップされ、多くの書籍が出版され人気を博しています。目覚しい発展を遂げる中国、現代の中国人が中国の古典学問に立ち返る理由とは?今回は、中医についてご紹介しながら、その理由を探っていきます。

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からだと対話する中国の医学

中医の起源は古く、春秋戦国時代には中医理論の基礎が形成されていました。現存する中国最古の医学書『黄帝内経』には、中医の理論、診断法、治療法などの根源がおおむねすべて記載されています。

中医の特徴は、「整体観」を重視するところにあります。例えば、西洋医学では頭痛があるとき、痛む部分を中心に診断し、その箇所に対して薬を処方したり、時には手術を行います。一方、中医では体のあらゆる器官はお互いに影響しあっているという観点から、その人の体全体の様子を見たり、普段の生活習慣に関して質問することで、頭痛を引き起こしている原因となっているその人の体質そのものを改善させていきます。

このように、中医では体全体を把握し、バランスを整えることで、人間が本来持っている生命力を最大限に引き出すという治療を行います。この観点には、人も自然界の一部であり、人のからだは自然の変化と密接に関連しているという中国人の世界観が根底に流れています。

■豆知識 ■ 未病をケアする発想

未病とは、病気というほどではないが、病気に向かいつつある状態をいいます。未病という言葉は、『黄帝内経』で初めて使用され、「聖人は既病を治すのではなく、未病を治す」に表れているいように、予防治療の重要性が強調されています。

日本で独自の発展を遂げた漢方

中医は、朝鮮半島、ベトナム、日本などアジアに広く伝わり影響を与えました。日本人にとってなじみの深い漢方は、中国の漢の時代に日本に伝わった中国医学が、日本で独自の発展を遂げたものです。

江戸時代にオランダから伝わった西洋医学を「蘭方」と呼び、日本に従来から根付いていた医学を漢方と呼ぶようになりました。明治維新後には、日本は西洋の文化を積極的に取り入れるようになり、医学の分野でも西洋化が進められ、これまでの漢方は急速に衰退していきました。しかし、1970年以降、高齢患者の数が増えていくと、副作用が少なく、体質自身を向上させる漢方がふたたび見直されるようになります。

その後、漢方は健康保険適応となり、広く医療に用いられるようになり、私たちにとって身近な存在へとなっていきました。現在では、2,000種類を超える漢方が製造されるようになり、医療の現場に留まらず、日々の健康管理に漢方を取り入れる人々が増え、漢方や薬膳のセミナーなどの人気も高まっています。

中国古典医学に立ち返る現代人

最近中国では"国学熱(国学ブーム)"という言葉をよく見かけるようになりました。古典哲学、歴史などの国学に関する書籍やテレビ番組が注目を集めるなか、国学の一つ、中医に関する関心も高まっています。この現象の背景には、中国の目覚しい経済発展とそれに伴う人々のライフスタイルの変化が関連しています。

スピードや競争が必然的に求められ、情報が氾濫している現代社会。中国の現代人にとって、中医の理念や療法について改めて学ぶこと自体が、「サプリメント」となり得ているようです。例えば、中医が優れている点、それは病名という枠組みに捕らわれず、人本来の治癒力や生命力を最大限に活かす視点であり、その基礎を築いているのは、先人たちの探求によって織り成された自国の価値観、世界観です。

自分を形成している自国の文化の根源を学ぶことで、本来の自分自身、アイデンティティをより大きな視点から見つめ直すことができます。日々の出来事や生活から一歩離れて、自分自身に立ち返る時間の中で、今までとは異なる視点を得たり、新たな創造力となるヒントを、多くの人々が見出しているのです。

2. 「光輝歳月」  ~ 金融会社でプレ社会人体験! ~

林 拓人 さん  大学生

大学3年生の春休みに海外インターンに参加
金融会社では、様々な仕事にチャレンジしました!

インターンシップで外国語の世界へ飛び込む!

私は夏休みのインターンシップに参加する前に、春休みを使いイギリスに1ヶ月短期留学をしていました。イギリスへの短期留学は大学の募集で集まったものなので、日本人ばかりで常に日本語を使っていました。ホームステイ先の家族は優しく、学校もとても面白かったのですが、外国語の世界に飛び込みたかった自分にとっては不完全燃焼でした。

次は団体じゃなくて個人で行きたいと思いつつ、就職活動に向けてインターンシップを始めようと考えていました。そんな時に、この海外インターンシップのチラシを学校で見つけて、私はすぐに挑戦しようと決心しました。

語学力にあまり自信はありませんでしたが、母国語ではない世界に自分ひとりで飛び込んでみたかったのです。

金融会社でのプレ社会人体験

私のインターンシップ先は金融会社でした。

会社で一番大変だった仕事は、専門用語ばかりで何が書いてあるのか分からないガイドブックにアンダーラインを引くことでした。そのほかにも、エクセルで名刺のリストを作ったり、ワードで冊子をデータ化したり、パワーポイントで会社の人が説明会で使う資料を作成したりしました。取引先に上司の人と訪問したり、町中にあるたくさんの取引先に一人で訪問する外回りなど本当に様々な経験をさせていただきました。

仕事では、何度も自分の言いたい事が伝えられずに困ることもありました。仕事中は会社の人たちはとても早口で自分に合わせてくれる事はあまりありませんでした。でも、それが訓練になりリスニングだけでなく、喋る力も身についたと感じます。

積極的な行動で自分の道を切り開く!

今回の海外インターンシップでは、語学力だけでなく、積極性も身についたと思います。自分が黙っていては、誰も助けてくれません、誰も気付いてさえくれませんでした。当たり前の事かも知れませんが、改めて、積極性の大切さに気付かされました。

私は将来やりたい事をこのインターンシップで見つけるつもりでした。結局、自分のなりたいもの、正確に何がしたいと言うのは、まだ分かりませんが、このインターンシップで身につけた行動力で色んな事に挑戦し続けたいと思います。

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♪他の方の体験談はこちらから♪

3. 「好好学習・天天向上」   ~ ニュースの中国語 ~

今月世界で起こったいろいろなことを、中国語で見てみましょう。

北京最高大楼進行点灯試験

北京で最も高いビル「国貿三期」で、ライトアップ(点灯)のテストが行われました。北京で最高のランドマーク(地標)的ビル(高さ330メートル)が新たな北京の景観になっています。

塑料袋限用令使塑料袋使用量減少三分之二

「ビニール袋(塑料袋)制限令」実施後、中国全国のスーパーでのレジ袋使用量が約3分の2減少しました。その他の小売業者(零售商)でも約40万トン削減が可能という見込みです。

北京新能源汽車生産規模将達到1万台

 「2009中国グリーンエネルギー(緑色能源)車発展サミット(峰会)フォーラム」によると、北京の新エネルギー車の生産・販売規模は2010年、少なくとも1万台に達する見込みです。

4. 編集後記

古典や歴史に関する本から、現代的発想とは異なる視点や共通点などを感じながらその奥深さを学ぶのも秋の楽しい過ごし方の一つですね。


 

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