ここ数年、パソコンやスマートフォンの普及で、文字を書く機会がめっきり減った人が多いのではないでしょうか。この留学の機会に「書」に向き合ってみませんか。
日本の書道はもともと、漢字の伝来とともに中国から渡ってきたものです。中国では約5000年も前に文字が生まれ、次第に芸術性をもつ「書」ができてきました。また、中国大陸では漢字を簡略化した「簡体字」が使われていますが、香港では昔ながらの美しい「繁体字」が使われています。
書道の本場で、悠久の歴史を持つ中国書道を体験してみましょう。
文字は伝達、記録するために生まれ、中国では最初、動物の骨や石などに刻まれていました。 後漢の時代になると紙が発明され、紙に文字が書かれるようになりました。
そして次第に、文字は記録するためのものだけはなく、「書」として芸術的に評価されるようになります。 その後も書は重視され、時代とともに書体の編纂などが進められました。今は初等教育でも取り入れられています。
中国語で書道は「書法」といいます。日本との大きな違いは筆の持ち方。日本では筆を斜めに寝かせて持ちますが、中国では垂直に持ちます。
日本人的には違和感がありますが、墨が垂直に落ちていくので、紙への浸透がよく、滲まずに書けるそうです。 また、道具も変わってきます。
日本では和墨、和紙を使いますが、中国では唐墨、唐紙となります。日本ではなかなか使う機会のない道具ですので、ぜひ体験してみてください。
まずは作品をたくさん見てみましょう。中国書道の書体は大きく5種類に分けられます。書体によって形が全然違い、もちろん書き方も変わります。
では、先生のお手本を見ましょう。筆運びをよく見て、いざ、実践。姿勢を正し、集中して、一画一画書いていきましょう。 慣れてきたら、自分らしさを出してみましょう。上手い下手だけではなく、楽しく書くことが大切です。