第102回中国留学メールマガジン
china internship program メルマガ VOL.102
☆毎月1回配信☆
2012/10/31 WED
一雨ごとに秋が色づいていく季節になりましたね。
芸術、スポーツ、読書、皆さんはどんな秋を楽しんでいますか?
中国では作家・莫言氏がノーベル文学賞を受賞し、歓喜に沸きました。
長年、ヨーロッパの作家による独占状態を打ち破り、
その栄冠に輝いた決め手は何だったのでしょう?
今回はその作風や中国文学の魅力をのぞいてみたいと思います。
また、杉永さんの体験談も必見です。
日中関係が緊張している状況の中、上海で勇気を持って
インターンシップにチャレンジした彼女の想いをご覧ください。
このメルマガを皆さんの周りの中国ファンの方にもご紹介いただければ幸いです。
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- 「中国風聞帖」 ~ ノーベル文学賞に輝いた中国文学の魅力 ~
- 「光輝歳月」 ~ 来て良かった!上海インターンシップ ~
- 「編集後記」
- 「説明会開催のお知らせ」
- 「Facebookページ開設のお知らせ」
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1. 「中国風聞帖」 ~ノーベル文学賞に輝いた中国文学の魅力~
映画、小説、演劇―アジア文学、芸術はすでに世界でもその独自の魅力を発揮しています。
その一つの象徴として、今年のノーベル文学賞は 中国の作家・莫言氏が受賞し、
大きな話題を呼びました。
中国人初のノーベル文学賞
世界でも人気を博す村上春樹氏に加え、 長年ヨーロッパ作家の独占状態が続いていたノーベル文学賞。
多くの有力候補者がいる中、今年その名誉に輝いたのは中国の作家・莫言氏でした。 彼の作品の魅力とは
どのようなところにあるのでしょうか?
スウェーデン・アカデミーは「幻想的リアリズムによって、 中国民話、 歴史と現代社会を融合させた」と莫言氏
を評しています。 莫言氏の作品は小説のみならず、張芸謀監督・鞏俐主演の
『赤いコーリャン』で映画化され、
ご覧になった方も多いのではないでしょうか? また、原作の≪紅高粱≫は英語、
日本語はもとより、オランダ語、
ベトナム語、 ヘブライ語などに翻訳され、その他の作品も世界各国の言語で出版さ
れています。
中国農村部を舞台に、神話的なエピソードを交えて物語が進む世界観は、 まさに莫言氏の特色であり、それは自身の
幼少期からの経験が色濃く反映されているようです。
言う莫(なか)れ
莫言とはペンネームで本名は管謨業。
ペンネームの由来は口数は少なく、仕事(執筆)は多くという意味や、
子供の頃政治運動が激しく、少しの発言が命取りだったからとも言われています。
ありのままを描く鮮烈な個性
山東省の農村部に生まれた莫言氏は、文化大革命の影響で小学校を中退せざるを得なくなります。 その後、人民解放軍に
入隊し執筆活動を始めます。 1985年には≪透明的紅?卜≫で脚光を浴びるようになります。 翌年発表した≪紅高粱≫では
政治体制や日中戦争など 時代の大きなうねりの中でも 逞しく生きる人々の姿を、そして2009年には≪蛙≫で一人っ子政策
の影響を鋭く描き出しています。
彼の作品は中国農村部を描き、故郷への暖かな思いとその真逆の感情が 同居し 読み手を
惹きつけていくのです。
莫言氏は自身の作品について、幼少期に何気なく目に触れ接していた切り絵や泥を使った 造形物
など中国農村部の
民間芸術の影響を 受けていると語っています。
このような素朴な民間芸術が執筆するなかで 自然と文章に溶け込み、作品の風格となっている。
そして、どんな時代、
体制のもとでも逞しく生きる人の姿を描き出す、
まさに色濃い東洋・中国の個性を放ちながらも、
普遍的な人の感情を
表現しているからこそ、 世界中の読み手の心に
触れることができるようです。
そして、飾らない中国を独自の個性で描き
出す 優れた作家がまだまだ数多くいます。
今回のノーベル賞の受賞を機に、中国文学への興味は更に高まっています。
インターネットや旅行で手軽に中国について
知ることができる現代ですが、 自分の目だけでは簡単には知りえない、
中国の文化、歴史、そこに生きる人々の生命など
中国文学はこれからも世界中の読み手に深く深く中国の魅力を語って
いくことが期待されています。
2. 「光輝歳月」 ~ 来て良かった!上海インターンシップ ~
杉永梨奈さん 大学生4回生
日中関係が緊張している状況の中、勇気を持って上海のインターンシップに
チャレンジした杉永さん。
現在、現地で体験していることを語っていただきました。
日本とは違う上海の空気に感動
2012年9月16日18時20分、上海浦東空港到着。 空港の出口では、会社が手配してくださった
運転手さんが 「RINA SUGINAGA」と書いた紙を掲げて迎えに来てくれていました。
自分専属の運転手にまず感動しました。
また、空港から上海市内への移動中に車窓からみた景色は「都会」!
巨大な電飾で飾られた派手なビルがいつまでも続き、
東京、大阪とは比べ物にならないくらい栄えていると感じました。
「明日は初出勤か…」と不安を感じながらも、 1日目は上海の活気ある空気に驚き、浸っていました。
上海での多岐にわたる仕事体験
初出勤の日、配属の部署で自己紹介をすると、早速名刺交換をさせていただきました。
これまで社会人との名刺交換をほとんど経験したことがなかったので、 とても緊張して、あたふたしてしまいました。
主な仕事内容は、システムの入力や資料準備、日本語資料の中国語翻訳や 営業サポート業務まで様々なお仕事に携わら
せていただいています。 最近では、マーケティング会社との打ち合わせや顧客の接待、営業の外回りに 同行させていただ
く機会も増え、上海だけでなく近郊の蘇州や杭州にも行くこともあります。
気さくで優しい仲間とともに
一緒に働いている社員の方たちは気さくな方が多く、
休憩中には様々な話題について話し合い交流を深めています。
昼食はもちろん、夕食に連れて行ってくれることも多く、
職場の方たちにはいつも大変お世話になっています。
そんな社員の方々は中国人なのに驚くほど日本語がペラペラ!
つい日本語で質問に答えそうになりますが、
そこはあえて中国語で返答するよう心がけています。
実際、仕事に関して理解できない場合は日本語を使うこともあります。
しかし、インターンシップが終わるころには 中国語だけで仕事ができるようになりたいので、
これからも積極的に中国語を
使い、学びの多い日々にしていきます。
波乱の中での決心
私が渡航したちょうどその時期、日中関係がとても緊張している状態でした。
渡航前、現地にいる知人や会社の人に連絡して
実際の状況を何度も確認しましたが、
渡航直前まで不安と恐怖でインターンを延期または中止しようかと迷っていました。
しかし、今では中止しなくて良かったと思っています!
実際上海に来てみると、反日の雰囲気はほぼ感じませんでした。
国籍関係なく出会った人々に支えられ、様々な考え方や価値観に触れ、
日々良い刺激をもらいながら成長していることを
実感しています。
しかし、まだまだ油断は禁物だと自分に言い聞かせて行動しています。
こんな情勢の中でも後ろ向きにならず、
残りの3ヵ月半も活発に過ごしていきたいと思います!
3.編集後記
近年、中国は著しい経済発展により、世界でも屈指の経済大国になりました。 今回のノーベル文学賞の受賞という快挙は、中国が経済以外の分野でも 世界的認められるレベルに達したという 素晴らしい結果ではないでしょうか。 同ノーベル文学賞に村上春樹氏がノミネートされたことも然り、文学分野において アジア全体が世界の注目を 集めているということはとても喜ばしいことですね。
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