第27回中国留学メールマガジン
china internship program メルマガ VOL.27
☆毎月1回配信☆
2006/7/31 MON
7月になりました。学生の皆さんは、そろそろテストも終わり夏休みですね。夏休みの予定はいかがでしょうか?
さて、中国では06年上半期のGDPが前年同期比10.9%増という発表がありました。
豊かになった都市住民の間では、最新テクノロジーだけではなく、中国古来の伝統や歴史に目を向けようという動きが出ているようです。今回は、昔ながらの中国、「老北京」の暮らしを皆さんにご紹介したいと思います。
また、アメリカ留学後、中国でのインターンシップを経て現地日系企業に就職した速水さんの体験談も合わせてご覧下さい。
このメルマガを皆さんの周りの中国ファンの方にもご紹介いただければ幸いです。
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- 「中国風聞帖」 ~ 老北京的風趣 ~
- 「光輝歳月」 ~ アメリカから中国へ 国際派ビジネスパーソンを目指して ~
- 「編集後記」
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1. 「中国風聞帖」 ~ 老北京的風趣 ~
北京といえば、何を思い浮かべるでしょうか?08年のオリンピックに向けて経済成長を続ける、現代中国の首都、国際都市としての北京でしょうか?それとも、故宮・万里の長城などの壮大な歴史的遺産でしょうか?
北京には、まだまだいろんな「顔」があります。今回は、中国の伝統的な暮らしと庶民の歴史の息づく「老北京」の風景をご紹介します。
北京的由来
中国の首都、北京。その歴史は紀元前まで遡ります。紀元前11世紀、殷を倒した周の武王の弟が、現在の北京周辺に燕国を開き、その首都・薊を現在の北京に置きました。燕国の京城(みやこ)ということから、薊はいつしか「燕京」と呼ばれるようになり、今でも北京を「燕」といいます。
その後、始皇帝の時代や、モンゴル人の支配の時代を経て、「北京」という名前が歴史に登場するのは明の時代。もともとは「南京」に都を置いていた明王朝ですが、内部の争いがおき、帝位を奪った永楽帝が都を移し、南京に対して北の都という意味を込めて「北京」と名付けました。1421年のことです。
■豆知識 ■ 北京話
東京にも東京弁があるように、標準語地域の北京にも地元に根ざした北京語があります。例えば芝麻の発音 zhi ma は zhi me 豆腐のdou fu は dou feと韻母の発音が軽くなる傾向があるようです。また、把(ba)を把(bai)と発音したり、単母音を復母音にして発音することもあり ます。
老北京的風景~胡同と四合院
大通りから1本横道に入ると昔ながらの家、「四合院」が立ち並んだ横丁が現れます。
これが、「胡同」。胡同とはもともと「井戸」という意味のモンゴル語が由来です。昔から水のあるところには人が集まるといいます。胡同は「人が集まり住むところ」を表しているのですね。
胡同の歴史は約700年前まで遡ります。人々は「四合院」を建て、いくつもの隣り合って並ぶ細い路地を形成しました。四合院とは真ん中に庭があり、その庭を囲むように4つの家屋が並ぶ歴史的な建築様式です。天安門広場を中心に、市内に現在も3千軒ほどが残って おり、今でも人々が生活しています。
この昔ながらの北京の趣を残す「四合院」と「胡同」、今中国国内でもブームとなっているようです。「胡同遊」というツアーが組まれたり、「四合院」を改装したレストランやバーなども増えました。
■豆知識 ■ 「老北京」的価値
海外で成功を収めた帰国者などの間で、「四合院」への投資が注目を浴びています。
「四合院」は1平米当たり1万5千元と、北京の平均地価の6倍の値段で取引されるようになっているとのこと。開発のため取り壊されることも多かった「四合院」ですが、歴史的な価値が認められるようになり「都心の庭付き一戸建て邸宅」として成功のステイタスシンボルにもなりつつあるようです。
北京的小吃
北京といえば、やはり思い浮かぶのは「北京ダック」でしょうか。「北京ダック」以外にも、北京にはまだまだおいしい「小吃」(おやつ・軽食)があるのです。
まず、北京の朝食の定番といえば「豆腐脳」。ちょっと食べるのをためらってしまいそうな響きですが、この「豆腐脳」、お豆腐の上に餡がかかったもので、このお豆腐が玉のように白く、滑らかで、一口食べると口の中でとろけていきます。
お昼にちょっと小腹がすいたら「炸醤面」はいかがでしょうか。日本でも中華料理店などにあるこの「炸醤面」、実は北京の名物なのです。手打ちの麺上に味噌で作ったたれをかけて食べる本場の味をぜひ北京で味わってみたいですね。
さてこれらさまざまな「小吃」を手軽に食べられるところがあります。北京一の繁華街王府井の中心・新東安市場の地下。まるで清代の街にタイムスリップしたようなコーナーがあり、伝統的な「小吃」を食べながら、「老北京」の風情に浸ることができます。勢いよく発展する「新北京」とはまた違った魅力を持つ古き良き「老北京」の風景を探しに出かけてはいかがでしょうか。
2. 「光輝歳月」 ~ アメリカから中国へ 国際派ビジネスパーソンを目指して ~
速水 りえ さん
アメリカの大学を卒業後、中国でインターン。終了後、現地日系企業で就職。
「アメリカ留学後、中国でのインターンへ」
アメリカへ留学中に中国人の友達ができ、中国語に関心を持ち始めるようになりました。最初は語学留学にしようかとも考えましたが、「これからは中国が伸びる」という言葉を聞き、やはりせっかくいくのなら中国で仕事の経験もしたいと思い、中国・シンセンの外資系企業営業部にてインターンをすることとなりました。
営業の経験はゼロ、最初はやっていけるのかとても不安でした。ところが、驚く事に営業部の人たちは皆女の人で、私よりも若い子たちがバリバリ働いていました。その中で私は日系企業を担当することになり、毎日外回りでした。最初はバスの乗り方も分からず、同僚についていくだけでしたが毎日行くにつれ、いつからか一人でも営業できるようになっていました。初めてのことは全て手探り状態でしたが、終わったあとは達成感と充実感があり、自分への自信にもなりました。
「同僚は良い友達、そしてライバル」
インターンシップ生だからと言って甘やかしてもらえるわけではありません。言葉も分からないし、考え方も違うし、正直「たいへんだなぁ。辞めたいなぁ。」と思ったこともありました。
そんな時は、同僚が助けてくれたり、ボスが食事に連れて行ってくれたりしました。約1年の間、同僚スタッフ達には本当にお世話になりました。中国ではやはり自己主張をしていかないと生きていけません。皆さん本当に一生懸命に上へ上へ行こうと頑張っています。そんな姿を見て、私は日本人だからと言って怠けているわけには行きませんでした。
同僚が時にはいい友達、そして時にはいいライバルのように感じました。
「英語・中国語を使って仕事をしたい」
インターン終了後、現地の日系企業への就職が決まりました。今中国はどんどん発展しています。やる気さえあれば、チャンスはたくさんあると自分の目と肌で実感しました。今の会社は香港にもオフィスがあるので、香港出張の際には英語を使いますし、普段の仕事では中国語を使います。私の中国語はまだまだですが、頑張って勉強をし、自信を持って中国語で仕事が出来るようにな りたいです。そしていつか英語と中国語を使って仕事ができるようになりたいです。
3. 編集後記
大きな都市にはいくつもの「顔」があるようですね。今回は、経済都市として変化を続ける「新北京」とはまた違った、昔から変わらない北京の暮らし、「老北京」をご紹介いたしました。 これからも、中国のいろいろな「顔」を皆さんにご紹介していければと思っています。では、皆さんよい夏休みを!
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