第55回中国留学メールマガジン
china internship program メルマガ VOL.55
☆毎月1回配信☆
2008/11/29 SAT
紅葉の季節もほとんど終わりを迎えています。日が暮れるのも早くなり、これからは寒い季節が続きます。気候の変化に体調を崩さないように気をつけましょう。
中国人は小学生でもストーリーを知っている「三国志」。今回は日本に再びブームが訪れた三国志についてご紹介します。
あわせて、北京で短期留学とインターンシップにチャレンジした松井理恵さんの体験談もご覧ください。
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- 「中国風聞帖」 ~ ブーム再燃!「三国志」の世界 ~
- 「光輝歳月」 ~ 海外で人と接する仕事がしたい ~
- 「編集後記」
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1. 「中国風聞帖」 ~ ブーム再燃!「三国志」の世界 ~
現在、全国で公開中の映画「レッドクリフ」。もうご覧になった方も多いのではないでしょうか?
公開初日からの出足も好調で、この映画の上映をきっかけに、日本でも再び「三国志」ブームが訪れています。外国の小説でありながら、これほどまでに長く親しまれてきた作品はそうないでしょう。そこで今回は、すでにおなじみのこの作品について、少しばかりですがお話してみたいと思います。
日本人と「三国志」あれこれ
「三国志」というと、砂がさらさらと風に飛ばされるオープニングの人形劇や、横山光輝の漫画を思い出す人も多いかもしれませんね。どちらも完成度の高い、大人から子どもまで楽しめる作品として有名です。また「三国志」と名の付くゲームは驚くほどたくさん作られています。ゲームに熱中した男の子が、登場人物などにとてもに詳しくなった...なんてことも珍しくありません。
関連本も数多くありますが、日本での底本はなんといっても吉川英治の『三国志』でしょう。
三国演義を基本としつつ、独自の解釈を盛り込んだ、いきいきとした歴史小説になっています。中には、劉備たちをもてなすため、貧しい劉安が妻を殺してその人肉を振舞う、なんてエピソードが削られたりもしていますが、最近の版では注釈として補足されています。(実は、劉備はこの劉安の心遣いにいたく感動するのです...今考えるとびっくりですね!)
また、中国を訪れる日本人の中には、三国志ゆかりの地を訪れるファンも少なくありません。
劉備たち三人が義兄弟の契りを結んだ四川省や、湖北省赤壁など、有名な歴史の舞台は中国の広範囲に渡っています。また、関羽を祀った廟は、中国のみならず海外のチャイナタウンなどにも多く作られています。
「三国志」の虚構と真実 ~「レッドクリフ」の舞台~
今回映画の舞台となった、物語の中の最も大きな見せ場の一つである「赤壁の戦い」、この場面は「三国志」の中でも、とりわけフィクションの要素が多いシーンといえます。例えば、曹操から挑戦状が届いた呉の降伏派を諸葛孔明が論破などはしておらず、また十万本の矢の奇策を思いつき実行したのは、周瑜でも孔明でもなく、実際は孫権で、場所も赤壁ではなく濡須口である、などなど...。実はこのシーンに関しては、小説に比べると史実に残っている記述はかなり少ないのです。
しかしこの「赤壁の戦い」のシーンが、なぜこれほど魅力を放っているのでしょう?「三国志」がこれまで多くの人に受け入れられてきた理由は、もしかするとこういった、創作的要素のすばらしさにあるのかもしれません。三国時代の歴史をできるだけ忠実に描きながら、そこで活躍するヒーローたちを魅力的に描く。そのために、フィクションと史実を複雑に織り交ぜながら作られた「三国志」、そこには数多くの英知までもが押し込められています。
■豆知識 ■ 「歴史と小説」
日本では「三国志」と「三国志演義」が同じように使われることもありますが、中国では正史「三国志」と「三国演義(三国志演義)」ははっきりと区別されます。正史「三国志」は、3世紀後半、陳寿によって書かれた正統な歴史書、一方「三国演義」は14世紀、羅貫中による歴史小説で、「七実三虚(七分実事、三分虚構)」と言われています。
(ここでは以下「三国志」という場合、基本的に小説の方を指すことにします)
「三国志」はビジネスのバイブル?
現代ビジネスと「三国志」...、一見何の関係もなさそうですが、実は三国志を座右の書としている経営者も少なくないようです。三国の存亡をかけた戦い、その中で天下統一を目指し権謀術数の限りを尽くす――そこには、征服し、生き残る為の戦略が詰まっています。いかにして人を使うか、どんなマーケティング戦略を練るか、危機に瀕したときにどうやって回避するかなど、多くの現代ビジネスの原則を見出すことができるのかもしれませんね。
数年前中国では『水煮三国』という本がベストセラーになりました。前漢初代皇帝劉邦の末裔であることを知った劉備は一念発起して超難関大学に入学、キャンパス近くの桃園で関羽・張飛と、いずれは三人で起業することを誓う...?なんだかおかしな話ですが、実はこれ、読み進むうちにマーケティングのスキルが自然と身につくという「三国志」のパロディ小説。翻訳も出ていますので、興味のある人は一度手に取ってみて下さい。(ちなみに赤壁の戦いは、なぜかテレビの販促合戦に置き換わっていました...)
■豆知識 ■ 「中国で人気の"水煮"」
中国では数年前から「水煮魚片」「水煮牛肉」などの"水煮"料理がブームです。字を見るとなんだかあっさりした料理のように思いますが、実は油で揚げた花椒、唐辛子などがたっぷり入った、しびれる辛さがたまらない四川料理。転じて辛口の風刺にも"水煮"(「水煮時事」、「水煮情報」など)という言葉が使われるようになりました。
2. 「光輝歳月」 ~ 海外で人と接する仕事がしたい ~
松井 理恵 さん 大学生
現地でしか味わえない貴重な経験
留学とインターンシップ体験談
ネイティブな環境で学びたい
大学でもともと勉強していた中国語。中国人の先生が教えてくれる授業もありましたが、授業中に使われるのはごく簡単な中国語のみ。そんな環境で中国語を勉強することに限界を感じました。そんな中、もっとしっかりした環境で中国語を見につけたいと思うようになりました。
「少人数クラスで会話力UP!
今回北京の中央民族大学のほうで勉強させていただきました。総合、ビジネス、HSK対策、会話という多岐にわたる授業で、内容も充実していると感じました。分からない部分があったらそれを教えてくれるだけでなく、中国の文化など言語以外のことも教えてくれたりするので授業中もとても面白いです。
中国語を勉強していて私が最も難しいと感じたのは会話でした。日本人は漢字を見たら大体の意味が分かるので中国語を話せなくても相手とある程度の意思疎通が出来てしまいます。私も留学したばかりの頃、読み書きは出来ても実際に話すとなると話せないことが多々ありました。
けれど、会話の授業は2、3人の少人数編成で授業中も話す機会が多いため会話の力を伸ばすのにとても有効的だと思います。
留学後のインターンの経験
私は大学での留学プログラムを終えた後に北京でインターンをしました。仕事中やはり中国語を使わざるを得ないので、インターンも確実に会話力を伸ばしてくれると思います。さらに英語を使う機会も多く、英語の重要性を実感しました。
現在、英語はもちろん中国語もだんだんと国際的な言語になりつつあります。今回の留学、インターンの経験を生かして、海外で人と接していく仕事をしていきたいです。
3. 編集後記
『レッドクリフ』の公開にあわせ、日本の各都市で三国志にまつわる絵画や書の大展覧会が行われました。中国の『三国志』がハリウッドデビューを果たしたことで、中国古典への親しみが深くなったように感じますね。
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