第94回中国留学メールマガジン

china internship program メルマガ VOL.94

☆毎月1回配信☆

2012/2/27 MON

一雨ごとに暖かい日が増えてきました。3月には卒業式や新入生を迎える準備で学校はにぎやかなシーズンとなりますね。

最近、中国では小中学校の教育内容の改定がメディアで取り上げられ、特に関心が集まったのが国語教育の変化でした。どのような指導で子供たちの能力アップを目指すのか、今回は新しくなった中国の国語教育についてご紹介します。

また、北京でビジネスインターンシップに挑戦した、杉永さんの体験レポートも合わせてご覧ください。

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  1. 「中国風聞帖」  ~ 豊かな能力開花へ 中国の国語教育 ~
  2. 「光輝歳月」   ~ 「中国語」と「ビジネス能力」、ともに向上を実感! ~

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1. 「中国風聞帖」   ~ 豊かな能力開花へ 中国の国語教育 ~

世界の学力調査でも上位にランクインする中国では、今年の秋から小中学校の教育内容が改定され、なかでも国語教育の変化に大きな関心が集まっています。教育レベルの高い中国では更なる学力向上のために新たな取り組みがスタートしようとしています。

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中国の国語教育の新しい方向性

流暢な英語を使って自分の意見を堂々と発表する子供たち―中国では小学生から本格的な英語授業の実施やパソコン教育など、高いレベルの教育で世界学力ランキングでも上位にあります。そして今年の秋から更なる学力向上のための教育指導内容の改定がスタートします。その重点的な変化が国語教育にあることに多くの注目が集まっています。

中国の国語教育はどのように変化し、子供たちにどのような学びを促すのでしょうか。

単語で覚える漢字のカット

小学1~2年で覚える漢字のうち約200字、3~4年生では約400字が減少します。
日常あまり使用しない漢字が重点的に省かれ、詰め込み学習からゆとりを出すことも意識されているようです。
います。

古典暗唱で豊かな語彙力へ

習う漢字数は減少しますが、義務教育期間に学ぶ語彙量は以前と変わりません。
単に漢字として学ぶことを減らし、その分、古典の暗唱を通じ語彙力を高める学習方法に重点が置かれるようになります。小学校で6編、中学校で14編の古典暗唱が増え、文字を文字として覚えるだけではなく、中国古典の奥深さに触れながら、言葉を体感し、その美しさを楽しむ教養を身に着けることが重視されています。

書道で育む芸術センス

今回の改定から小学校で毎日10分、書道時間が導入されます。字を正しく書くことから始まり、中学校など上級になると書道家の作品をお手本に芸術の域まで体感していきます。文字の美しさを楽しむ感性を育みながら、伝統芸術に親しむことが組み込まれています。

■豆知識■ 中国の子供たちの勉強法にチャレンジ

中国の小中学校で学ぶ語彙量は約3500語で、これは新HSKのレベルでは5級から最高級6級の間に位置します。文法を暗記するだけなく、中国の小中学生が暗唱する『紅楼夢』や『史記』に触れることで私たちもより豊かな中国語力を身に着けたいですね。

中国の国語教育の新しい方向性

教育大国となった中国では、子供たちは早い時期から受験競争に直面するケースも多くなりました。しかし、単なる知識の詰め込みだけではなく、生涯の学習の土台となる素質を育むことが今回の学習内容の改定でも重要視されているようです。

どの分野の学習においても、学び、自分の意見を発信するプロセスで国語力はその根幹を担っています。単に漢字として一つ一つ覚えるだけではなく、古典の卓越した言葉の表現やその根底に流れる心情まで学んでいくことで、しっかりとした国語力を身につけ、思考力、理解力、論述力など総合的な能力を高めることができます。

偏差値やIQだけに偏らず、EQなど感性や素質も伸ばすことも大切にする国語教育への変化において、自分の道を切り開く人間力、真の学力向上の礎をより強化にすることが目指されています。

2. 「光輝歳月」  ~ 「中国語」と「ビジネス能力」、ともに向上を実感! ~

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杉永梨奈 さん  大学生

中国語を学ぶ意欲いっぱいの杉永さん。インターンシップを通して沢山のビジネス能力を向上させることができました。

Q1:インターンの仕事でどのような工夫をしましたか?

インターン中は人事部に配属され、社員への日本語教育を担当しました。

授業では日本文化に触れながら日本語を学ぶと面白いかと思い、日本の音楽・食・漫画やアニメ・年中行事など、毎回テーマを決めて授業をしました。そして、授業以外の時間にパソコンでレジュメを作成したり授業準備をして、効果的な授業ができるように工夫しました。

Q2:仕事をしてみて気付いたことはありますか?

働くためには多方面にわたる様々な能力が必要だと分かりました。インターンに参加する前は、中国語の能力が最も必要とされるものだと思っていましたが、日本語講師をするには、どのように授業を行っていくかという計画性、人の前で伝わりやすいように話をするプレゼンテーション能力、授業に参加している人とのコミュニケーション能力、そしてレジュメを作成するためのパソコンスキルなども必要でした。

この他に、意外な力も役に立つことが分かりました。たとえば、絵のセンスです。言ったことが伝わらなかった時に絵を描くとすぐに伝わったり、授業で絵を描くととても盛り上がったりしました。また、関西弁も役に立ちました。標準語を学んでいる中国人に関西弁を話すと、とても興味をもたれ、授業が盛り上がりました。

このように色々な能力が要求されたことで、中国語以外にも多くの力を向上させることができたと思います。

Q3:インターンを通して学んだことを教えてください。

このインターンで、北京の街の様子、人々の性格、生活の様子などを自分の肌で感じ、中国への理解が深まると同時に、中国語能力も非常に進歩したとい思います。

中国人の話した言葉を一字一句理解できなくても、なんとなく「こんなことを言っているな。」と聞き取れたり、もし聞き取れなくても中国語で「もう一度言ってください」と伝えて、諦めずに理解しようと努力するようになりました。そして、文法が間違っていても単語が分からなくても、ためらわずに中国語を話そうという姿勢も芽生えました。

何よりも、これからも中国語を学んでいこうという向上心が上がったのが、このインターンでの一番の収穫だったと思います。

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